ファーマコビジランスなど製薬会社で働くには英語力が必要と言われています。
必要と言っても実際の業務でどのくらい英語を使うの?
翻訳サイトがあればどうにかなるんじゃない?
なんて疑問があるかと思います。
今回はファーマコビジランス業務で英語が必要になる場面についてご紹介します。
【ファーマコビジランス】英語が必要になる場面4選
今回はファーマコビジランスとして働く上で英語が必要になる場面の一例です。
内資系や外資系、製薬会社やCROで必要になる頻度や場面は変わってきますので、ご了承ください。
1.有害事象の情報を読む
日本で起きた有害事象で日本の医療機関から報告されるものは基本的に日本語で記載されています。
しかし、海外で使われた自社の医薬品で起きた有害事象の情報は英語で書かれていることがほとんどです。
また、国際的な安全性情報の報告様式としてCIOMSフォームというものがあります。
よく現場ではCIOMSと呼ばれています。(CIOMSについてはこちらのサイトの説明がわかりやすいです!)
CIOMSは全項目が英語で記載されており、その中から有害事象の情報や経過を拾っていきます。
翻訳者でなければ全ての情報をきれいな日本語に訳せなくても問題ありませんが、
CIOMSの情報はさっと内容を理解できるようにしておくことが理想的です。
初めは内容を理解するまでに時間がかかるかもしれませんが、
慣れてくると同じような単語が頻出してくるので英語が多少苦手でもCIOMSは読めるようになります!
2.論文や文献を読む
論文や文献にも自社医薬品を服用後の有害事象が記載されていることがあります。
これも1から全て翻訳できなければいけないわけではなく、文献中に有害事象の情報がないか判断できればOKです。
また、文献中の有害事象を拾う仕事は大きな製薬会社の場合は外部委託していることが多いです。
CROには論文査読担当の方がいることも。
理系出身者だけでなく、英文科出身の方が担当することもあります。
3.海外パートナーとのやりとり(メールやミーティング)
自社の医薬品を海外では別の会社が販売することがあります。
そのような場合は海外のパートナー企業と「お互いに安全性情報を共有しあいましょう」という約束をします。
そのため、海外パートナーがいる企業で働くときは、情報交換のために日常的に英語でのメールのやりとりが発生します。
基本的にはテンプレート通りの文章なので、英語が書けなくてもなんとかなることが多いです。
しかし、時々トラブルなどイレギュラーなケースが出てくるので基本的な英語は書けるようにしておくと安心です。
筆者はライティングが苦手なので、他の方が送ったメールで「使えそう!」と思う表現はメモにストックしています!
4.社内マニュアル等社内資料を読むとき
外資系企業だけでなく、内資系企業であってもグローバル展開している企業では業務手順書や社内マニュアルが全て英語で書かれていることがあります。
他にも業務で使用するデータベース等のアカウント取得の説明が全て英語だったり、研修が英語しかないこともあります。
これらの資料は入社後すぐに見ることが多く、正直心が折れてしまいそうになります。
ただ、業務を行っていくとだんだん理解できてくるので、最初は読めなくてもあまり落ち込まないようにしましょう。
手順書などは専門用語も多く、日本語で書いてあってもかなり難しいです。
なので英語で書いてあるせいで理解できないというわけでもないのが現実です。
また、外資系の場合はIT部門などのいわゆる本社業務が本国(海外)にしかないことも。
そのため、例えばPCの不調等でIT部に問い合わせるにも英語での問い合わせしか受け付けていないことも。
外資系への入社を目指している方はリーディング力だけでなくライティング力も鍛えておきましょう。
【ファーマコビジランス】翻訳サイトは使えないの?
結論からお伝えするとGoogle翻訳などの一般的な翻訳サイトは使えないことが多いです。
理由は情報漏洩等につながる恐れがあるからです。
そのため、自己判断で翻訳サイトを使わないようにしましょう。
ただ、翻訳サイトが一切使えないわけではないのでご安心ください!
企業独自の翻訳サイトや、企業向けの翻訳システムが利用できることが多いです。
なので、慣れるまでは会社指定の翻訳サイトを利用するようにすると安心です。
しかし、毎回翻訳を挟んでからメールや文献を読むと時間がかかってしまいます。
ゆくゆくは翻訳サイトなしでメールや文献の内容を理解できるように努力しましょう。
さいごに
今回はファーマコビジランスの業務で英語が必要になる場面についてご紹介しました。
必要なスキルとしてはリーディング、ライティング、リスニング、スピーキングの順に必要になることが多いです。
リーディングに関しては翻訳者ではないかぎり、完璧な日本語訳を求められることはありません。
また、業務でよく使う単語も限られてくるので、徐々に慣れていけると思います。
なので、転職前から必要以上に英語を恐れなくてもなんとかなります!
少しずつ勉強してファーマコビジランス業務に慣れていきましょう。
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