6年間の大学生活を終え、晴れて国家試験に合格していざ薬剤師として働いてみたとき
「あれ?薬剤師向いてないかも…」「薬剤師辞めたいな…」と思うことがあるかもしれません。
薬剤師を辞める前に考えてほしいことをご紹介します。
実際に薬剤師として働くことを辞めた筆者が辞める前に考えてよかったこと、
考えずに後悔したことをご紹介します。
辞める前に考えたいこと
なぜ薬剤師を辞めたいのか
当たり前ですが、辞めたいと思う理由を明確にしましょう。
この項目は今回お伝えする中でも一番大切なことです。
箇条書きでいいので辞めたい理由を書き出して可視化していきましょう。
可視化することで現状を冷静に判断できます。
できるだけ具体的に書くようにしてください。
例えば「辛い」が理由の場合はなぜ辛いのか(ex. シフトが不規則で辛い)書いてみましょう。
このような理由を挙げる方が多いのではないでしょうか。
- 不規則な勤務時間、長時間労働が辛い
- 給料が低い
- 一人薬剤師をやりたくない
- 人間関係がよくない etc.
もし理由の場合には、薬剤師自体を辞める必要はなさそうですよね。
この場合は薬剤師を辞めるのではなく、職場環境を変えることで十分改善可能です。
また、複数店舗あるチェーン店の場合は異動することで改善することもできます。
- 調剤過誤などミスに対するプレッシャー
- 患者対応が向いていない、辛い
- 仕事に興味を持てなくなった
- 他に挑戦したい仕事がある etc.
このような理由の場合には異動や他薬局への転職ではなかなか解決が難しいかもしれません。
「他に挑戦したい仕事がある」の場合には具体的にどのような仕事なのか明確にしておきましょう。
ここで考えたことが転職活動の軸となります。
何となく辞めたいなと思っているときに、いざ理由を書き出そうとしても意外と出てこないこともあります。
そのようなときは無理に捻りださずに、じっくりと考えてみるようにしましょう。
筆者は1~2週間ほど、この作業に時間を費やしました。
勤務終わりに、その日感じた辞めたい理由をメモに書き留めておきました。
薬剤師として働いていてよかったこと
辞めたい理由ばかりでなく、働いてよかったことも考えておきましょう。
こちらも先ほどと同様に書き出して可視化してください。
もし、薬剤師を辞めた場合はここで感じられた仕事への喜びはなくなってしまうかもしれません。
本当にそれでいいのか、一度立ち止まって考えてみてください。
この作業をすることで自分の仕事に関する価値観が明確になっていきます!
給料はいくらまで下がってもいいか
多くの方は「薬剤師を辞める=未経験転職をする」ということになると思います。
この場合、給料が下がってしまう可能性が十分にあります。
給料が下がると場合によっては、家賃を下げるために引っ越しが必要になることも。
今の生活レベルを維持するには最低限いくら必要なのか、家計簿などで記録して具体的な数字を出すようにしましょう。
実際にもらっている給料だけでなく福利厚生(家賃補助など)についても併せて考えておくことをおすすめします。
筆者は転職したことで、未経験ということもあり給料は下がってしまいました。
また転職先は週の半分以上を在宅勤務で行うようになりました。
すると会社からは交通費が定期代ではなく、出社した際の実費が支払われることに。
薬局勤務時代は定期券を利用して休日の交通費を少し浮かすことができましたが、
定期代がもらえない現在は交通費が全て自分持ちとなり、給料が減ったにもかかわらず交通費が増えてしまいました…。
薬剤師に戻れない可能性
「薬剤師を辞めて次の仕事が合わなくても、また薬剤師に戻ればいいや」
少し前ならこの考え方でも問題なかったかもしれません。
しかし、近年では調剤報酬改定の影響などで長期でブランクがある方や認定薬剤師を持っていない方の応募を断るケースもあるそうです。
もう戻れないとしても後悔がないか考えておきましょう。
プライベートについて
結婚、出産などの予定について転職前に今一度考えてみましょう。
もし、女性の場合は転職直後に出産となると中々難しいところがあります。
今薬剤師を辞めて転職することで、これらの予定が先延ばしになる可能性も十分にあります。
また、転職をすると有給休暇が今より減ってしまうこともあります。
しばらく長期で休みにくい状況が続いても問題ないか考えておくことをおすすめします。
さいごに
色々とお伝えしてきましたが、「辞めたい理由」と「薬剤師でよかったこと」については時間をかけてでもじっくり考えましょう。
この部分はあなたの仕事観を強く反映する箇所です。
ある意味自己分析にも繋がるので、転職先を探す際のミスマッチが起こりにくくなると思います。
転職は将来を左右することなので、焦らずゆっくり考えることをおすすめします。
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